小学校受験のガイド本には書かれていない合格発表後の子どもとの関わり

投稿日(Posted on): 2023年10月18日 | 最終更新日(Last Updated on): 2023年12月6日 by 河野傑

小学校受験のガイド本には書かれていない合格発表後の子どもとの関わり

秋は小学校受験のシーズンですね。面接や試験が始まっている地域もあることでしょう。お父さんお母さんにとっては、仕事などのスケジュールの調整が大変なことと思います。試験当日、お子さんには、今日はどこに行くのだろうと不安になることがあるかもしれません。

さて、今回のコラムでは、小学校受験のガイド本には書かれていない合格発表後のお子さんとの関わりについてお伝えしたいと思っています。

小学校受験のガイド本は、受験の参考書なので当然のことかもしれませんが、「面接当日の準備」とか「試験の心構え」などで終わっています。合格という結果ならばおめでとうございます。でも、不合格だったとき、そしてそれをどうお子さんに伝えるか、お子さんの気持ちを考えると、なかなか難しい場面です。お子さんの成長という視点から見ると、その出来事をどう受け止め、そしてどう伝えるかお子さんがどこまで状況を理解しているかにもよりますが)が大切になってきます。

さらに、親自身の受け止めはどうでしょうか。小学校受験は親の受験である、面接では親が見られている、家庭が見られていると言われます。不合格と知ったとき時、親として責任を感じてがっかりすることもあるでしょう。子どもだけではなく、家庭そのものがその学校に受け入れられなかったということ?これまでの子育てがよくなかったのか?なんて振り返ってしまいます。挽回しなければと、小学校に就学するまでに、あるいは小学校に就学してから、さらには中学校受験に向けて、親だけが盛り上がりやる気になって、あれもこれもやらせた方がいいのではないかと画策してしまいます。子育てに正解はないとわかっていながらも、合格・不合格という基準で試験の結果が出るからこそ、正しさの呪縛に囚われてしまうのです。

しかし、小学校受験に取り組んできたプロセスを見ると、小学校受験の準備というのは、家族一丸となって、一つの目標に向かって取り組む貴重な機会だったのではないでしょうか。チーム家族として、補い合ったり、協力したりして、理解が深まったり、絆が強まっていると思います。子どもの勉強を見る時間は、かけがえのない充実した時間です。

子どもの視点に立ってみると、どうでしょうか。小学校受験の学習で、勝手に勉強させられたと思う時もあったでしょう。遊びたいのに、塾や模擬試験に行くのは嫌だったかもしれません。勝手にやらされた挙句、本試験で残念でしたと言われては、憤慨するのも無理はありません。それでも、お子さんは、ある意味で親が導いた勉強に付き合ってくれました。不平不満を言いながらも、結局は一緒に勉強してくれました。小学校受験の準備を通して、得意な分野・好きなことの発見、これまでの頑張り、お子さんの性格・特徴の理解、勉強の習慣化、遊びに行った楽しい思い出など、多くの収穫があると思います。そのような成長の芽に気づけたことこそが最大の宝だと思います。今回の結果は残念でしたが、これまでの道のりを思いやりをもって振り返り、今のお子さんを認めて肯定していけば、自ずと次の道も開けるでしょうし、新しいご縁もあるでしょう。

育児や家庭において、失敗や挫折は避けられないものです。大切なのは、その経験から学び、前に進むことです。お子さんと共に成長し、家族みんなが幸せで健康な関係を築くことができます。もし、育児や家庭に関しての悩みや課題がありましたら、大倉山カウンセリングがお手伝いできるかもしれません。お気軽にご相談ください。一緒に、より良い未来への第一歩を踏み出しましょう。


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