ネガティブな反すう思考からの回復は、劇的な変化ではなく、毎日の小さなステップが大切です。自分へのやさしさを通して、心のバランスを取り戻し、穏やかで健康的なこころを育む方法を一緒に考えましょう。
昨年の2023年の冬至は,12月22日でした。
日照時間が一年で最も短くなる日ですね。
そして,この日を境にして日照時間が延びていきます。
年末年始にかけて,このことがなぜか印象に残りました。
それは,年を取るにつれて,小さな行動,少しの変化がいかに大切なことか,
よくわかってきたからなのかもしれません。
どん底にまで行って,そこから少しずつ回復していくことがあります。
最初は,小さな変化や小さな行動に過ぎなかったものが,
次第に大きな成果につながっていくことがあります。
ことわざや慣用句などを紐解くと,
「チリも積もれば山となる」「千里の道も一歩から」「ハチドリの物語」など,
小さい行動の積み重ねの大切さを表す言葉はたくさんありますよね。
社会が変わるような大きな変化でさえ,元をたどれば,
小さな変化から生まれていることに気がつきます。
それは,反すう思考を手放す心理学も同じです。
避けたり恐れたりしていることに系統的かつ反復的に,慣らしていくことによって、
恐怖や不安を少しずつ減少させることが大切です。
それまでの馴染みある認知や思考とちょっと違うわけですから,
抵抗感や不全感,決まりが悪いように感じることもあるでしょう。
それでも,小さな行動や小さな変化が大切なのです。
私は,自己否定感が強く,ずっと自分を変えなければならないと思ってきました。
大きな変化,大きな行動でなければ,自分を変えられない,社会を変えられないと思っていましたから。
でも,ちょっとうまくいかないからといって諦めてしまう。
どん底(と思い込ん)で諦めてしまう。
小さな変化に過ぎないと軽く見て,諦めてやめてしまう。
最初は,抵抗感,違和感があって当然なのに。
その結果,あれもこれもといろいろなことに手を出してしまう。
器用貧乏になって,収集がつかなくなってしまう。
何者にもなれないのは当然でしょう。
小さな行動,少しの変化を大切にしたいものです。
小さな行動でいい,少しの変化でいい,間違ってもいい。
私は,そんな当たり前のことに気づいて,
文章を書いたり,実際に行ってみたり,練習してみたりしました。
ネガティブな反すうが起きてもやり過ごし,
そのままにして行動し,上手に付き合ってきました。
時間が経てば,客観的にその反すう思考を外側から見ることができるようになりました。
物事を白か黒かではなく,バランスやグラデーションに気づけるようになりました。
マザーテレサは,こう書いていました。
「私たちはこう考えます。私たちがしていることは大海のなかのほんの一滴にすぎないかもしれません。しかし,その一滴がなければ,海はその分小さくなってしまうのです。」
だから,小さな変化,小さな行動を積み重ねていきましょう。
冬至を境に日照時間が少しずつ延び始めた頃のように。
チリでいいから,一歩でいいから,ハチドリの一滴でいいから。
時には間違ってもいいから。
反すう思考はそのままに,あるいは思いやりの言葉をかけながら。
できることをしていく,それでいいんですよ。
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