俺の作ったメシが食えないのか

投稿日(Posted on): 2024年9月15日 | 最終更新日(Last Updated on): 2024年9月16日 by 河野傑

お腹が空くと怒りっぽくなるというのは何となくわかる。

食い物の恨みは何とか・・・なんていうし。

でも、

食事を巡る怒りは、他にもあった。

そんな怒りを知ったのは、子どもができてからかもしれない。

料理は、何を作るか、つまり献立を考えることから始まる。

たとえば夕飯。

夕飯を作り終えて、食べ始めると、さて明日の夕飯は何にしようと考え始める。

空き時間や帰宅の時に、スーパーで買い物。

そして調理、配膳、盛り付け・・・

食事開始。

まず、子どもが食べない。

いや、まず席につかない。手を洗わない。いただきます言わない。

それはいい。

口に合わないから、「ふりかけとって」

「(昨日食べた)あれ食べたい」

いちいち立ち上がって、取りに行く。

疲れるのだ。立ったり、座ったりするのが。

しまいには、「お菓子食べたい」

俺の作ったメシを食べないのか・・・

込み上げてくる怒り。

そんなとき、「タイムアウト」と言われる手法がある。

オミッション(省く)訓練」とも。

アンガーマネジメントでは、6秒ルールとか言われることもある。

そんな専門用語などつゆ知らず、もうすでに実践されている方も多いだろう。

私は、そんな時、夜風に吹かれてくる。

コンビニに行ったり、公園まで行ったり。

つまりは散歩だ。

視界を変え、環境を変え、クールダウン。その場を離れる。

これは意外と効果ある。

自分を振り返るいいきっかけになる。

ちょっと献立が大人だったなー。

味付けはもっと定番の子どもの好みにした方がよかったかなー。

決まりきったものでも、ちょっと前の献立と同じでもよかったな。

料理にかけたエネルギーや時間は関係なかった。子どもの好みに寄せたかどうか。

子どもは成長しているけれど、その成長のスピードに寄り添えたか、

「このくらい」と「まだまだ」という、親の視点だけで目の前の子どもに合わせていなかっただけかも。

野菜も何も、結局は食べてもらわないと意味がない。

学校や保育園のような「場の力」、みんな食べているから自分もちゃんとしよう」という力が働かない家、家庭では、楽しくおいしく食べられればそれでよかった。

栄養は、まあ、給食ではちゃんと取れているだろう。

家でも、ちょっとした野菜くらいなら食べているし。

一日単位、1週間単位なら、帳尻も合っていて、バランスも大丈夫だろう。

そんなことを考えながら、帰ってくる。

妻と子どもたちはデザートの果物を食べていた。


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